14日に日付が変わる頃家中に充満する甘い匂いでふと目を覚ますと、パートナーにケーキを差し出された。
ヴァレンタインケーキだという。
初めて挑戦したというクランベリー入りのチーズケーキで、表面にもクランベリーでハートのマークが形作られている。
甘いものがすきかどうか、料理をするかどうか。
表面的なことに男女の境界線を求める事の少ない国ならではだろうか、と感心しつつも、深夜のキッチンでケーキの上に一粒一粒クランベリーを並べハートマークを作っている背中を思うと、なにやらくすぐったい笑いがこみ上げてくる。
月並みけど料理は愛情、友情だ、と先日までウチに泊まっていたアメリカの友人が朝食やらディナーやら作りながら言っていたことを思い出す。
そういえばこちらで男友達が出来ると、まずはとディナーに招いてくれる。食卓に並ぶのは手打ちのパスタだったりオレンジとカボチャのスープだったりタイ風サラダだったりと、いつも一手間かかったものだった。
誰かが自分の為につくってくれる料理は、いつもすこしくすぐったい嬉しさがある。
ケーキはその日の朝食に美味しく頂いた。